こんにちは、isukoです。
先日、SOUNDPEATS Air5 Pro+をレビューしました。

高音質コーデックのLDACとaptX Losslessに対応しており、ノイズキャンセル性能も優秀と、使いやすい完全ワイヤレスイヤホンです。
しかし、SOUNDPEATSにはこちらもLDACとaptX Losslessに対応し、ノイズキャンセル性能が優秀なSOUNDPEATS H3という完全ワイヤレスイヤホンもあります。

この2モデルのどちらが良いのかと疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、SOUNDPEATS Air5 Pro+(以下、Air5 Pro+)とSOUNDPEATS H3(以下、H3)を徹底比較します。
SOUNDPEATS Air5 Pro+ vs H3 徹底比較
デザイン

充電ケースは、Air5 Pro+が落ち着いた高級感、H3は華やかな高級感といった印象です。
Air5 Pro+は全体的にマットな質感で、ゴールドの差し色が上品なアクセントになっています。
一方、H3は中のイヤホンが見えるデザインで、この部分に光沢感があり、ゴールドの差し色の範囲も広いです。

充電ケースを開けたときの高級感は、シボ加工やゴールドのプレートがあしらわれたH3のほうが高いと感じました。

イヤホンの形状は、Air5 Pro+がスティック型、H3が耳栓型です。
Air5 Pro+は光沢感のあるデザインで、スティックの外側がゴールドになっています。
H3は中のドライバーが見えるメカニカルなデザインで、外側はゴールドです。


重さはイヤホン単体で、Air5 Pro+が5.0g、H3が6.2gです。


充電ケース込みでは、Air5 Pro+が54.5g、H3が53.9gという重さでした。
装着感
装着感は、形状の違いが大きく影響します。
Air5 Pro+はスティック型のため、耳の手前で固定されます。
そのため軽い装着感で違和感が少ないです。
一方、H3は高価格帯の有線イヤホンのような形状です。
耳に深くフィットし、非常に安定した装着感が得られます。
装着時の見た目


どちらのモデルも外側にゴールドがあしらわれているため、装着時の主張は強めです。
アクセサリーのような感覚で、ファッションのアクセントになるのではないでしょうか。
音質
リファレンス環境は以下の記事をご覧ください。

どちらもLDAC接続でイコライザーは「SOUNDPEATSクラシック」、ノイズキャンセルモードはノーマルで音質を比較しました。
Air5 Pro+は10mmのダイナミックドライバーとMEMSドライバー、H3は12mmのダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュアドライバー2基で構成されています。
音質についてまずまとめると、得意なジャンルが異なります。
Air5 Pro+は、H3に比べると低音の輪郭がややぼやけるものの、空間が広く、ボーカルがクリアに聴こえるのが魅力です。
J-POPや女性ボーカルのポップスなどを、よりリアルな声で楽しみたい方に向いていると感じます。
一方H3は、迫力とクリアさのある低音が特徴で、ロックやEDMのようなリズムを重視する曲に合っていると感じました。
ただ、楽曲によっては低音がボーカルにかぶってしまう印象も受けました。
ロック系
ロック系の楽曲では、H3のほうが、迫力やクリアさのある低音を感じられました。
しかし、ボーカルに低音がかぶってしまうのが気になります。
Air5 Pro+は低音が深く響くものの、H3に比べると輪郭がぼやけている印象です。
サビのような多くの音が混じる場面では、H3のほうがそれぞれの音に集中できます。
ボーカルは、H3は芯があるものの伸びが足りず、Air5 Pro+はH3よりは芯はないものの伸びを感じられました。
J-POP系
J-POP系の楽曲では、Air5 Pro+のほうが、シンセサイザーの音がキラキラとしており、クリアなボーカルを楽しめます。
空間もAir5 Pro+のほうが広く感じられ、声の距離感の変化も感じ取りやすいです。
一方、H3は音に深みがあり、反響が感じられるため、少し狭い空間で聴いているような印象を受けました。
洋楽ポップス系
洋楽ポップス系の楽曲では、H3のほうがリズムに乗れるような低音を鳴らしてくれます。
Air5 Pro+は、ここでも低音の輪郭がぼやけてしまうのが気になりました。
ただし、女性ボーカルの質感は、Air5 Pro+のほうがリアルに感じられます。
EDM系
EDM系の楽曲では、H3のほうがサブベースが体に響くように聴こえ、生楽器の質感も深みがあって良い音だと感じました。
Air5 Pro+は、サブベースが響くところまではいきません。
男性ボーカルは、Air5 Pro+のほうがクリアでリアルに感じられました。
クラシック系
クラシック系の楽曲では、H3のほうがダイナミックレンジが広く、音の余韻も適度に感じられます。
ヴァイオリンの質感はどちらもクール寄りです。
強いていうならAir5 Pro+のほうがウォーム寄りな印象です。
H3でも音が刺さるという感じはありません。
Air5 Pro+は音が止まるべきときにはすぐに止まるため、キレはありますが、余韻はあまり感じられません。
H3は適度な余韻がある印象です。
接続性
どちらのモデルも、2台のデバイスに同時に接続できるマルチポイントに対応しています。
さらに、高音質コーデックのLDACとaptX Losslessにも対応しています。
ただし、マルチポイントをオンにしている場合はaptX Lossless、オフにしている場合はLDACでの接続が有効になります。
また、どちらも片耳だけで左右両方のチャンネルの音を聴けます。
操作性
操作はどちらもタッチセンサーで行います。
どちらのモデルも操作時のフィードバック音がないので、正しく操作できているかがわかりにくいです。
フィードバック音は不要だという意見があり、このような仕様にしているとのことですが、必要だという意見もあると思うので、アプリで設定できるようになってほしいと思いました。
またどちらも、イヤホンの着脱を検知して音楽を自動で再生・停止する装着検知機能には対応していません。
ノイズキャンセル性能

どちらのモデルも、非常に高いノイズキャンセル性能を備えています。
電車内の騒音のような低い音はもちろん、人の話し声のような中高音のノイズもしっかりと抑えてくれます。
それでいて、耳が詰まるような圧迫感が少ないのも良い点です。
外音取り込み性能

外音取り込み性能は、どちらもイヤホンをしていない状態とまではいきませんが、十分に周りの音を聞き取れます。
コンビニでの会計時など、短い会話であれば問題なくこなせるレベルです。
自分の声のこもりは、Air5 Pro+のほうが少なく感じました。
マイク音質
実際に収録した音声はYouTube動画をご覧ください。
静かな環境では、どちらのモデルもクリアに音声を届けられます。
60dB前後のレストランの騒音を再現した環境では、Air5 Pro+のほうが周りの音を抑え、自分の声をクリアに届けられている印象でした。
ただし、Air5 Pro+は録音を開始する際に、少し異音が入ってしまうのが気になりました。
バッテリー
バッテリー容量は、イヤホン単体がどちらも35mAhです。
充電ケースは、Air5 Pro+が520mAh、H3が400mAhです。
イヤホン単体の再生時間は、Air5 Pro+が最大6時間、H3が最大7時間と紹介されています。
充電ケース込みの再生時間は、Air5 Pro+が最大30時間、H3が最大37時間と紹介されています。
Air5 Pro+は専用のアンプを使用しているようなので、その影響が出ているかもしれません。
どちらも10分間の充電で最大2時間使用できる急速充電に対応しています。
どちらのモデルも、充電ケースのワイヤレス充電には対応していません。
アプリ
どちらも「PeatsAudio」というアプリで、イコライザーなどの設定ができます。
使える機能に大きな違いはありません。

どちらも、聴覚測定によって音質を最適化する「適応型EQ」は、私の場合はすべての音が聞こえてしまい、うまく機能しませんでした。
防水性能
防水性能は、どちらもIPX5に対応しています。
汗や雨など、日常的な水ぬれであれば問題なく使用できます。
カラーと価格
カラーバリエーションは、どちらもブラックの1色のみです。
Amazonでの通常価格は、Air5 Pro+が15,380円、H3が15,880円です。
まとめ
今回は、SOUNDPEATS Air5 Pro+とH3を徹底比較しました。
どちらも非常に完成度の高いイヤホンですが、それぞれに得意なことがあります。
軽い装着感を重視し、通話での利用も多い方にはAir5 Pro+がおすすめです。
安定したフィット感を重視し、音楽への没入感を最優先したい方にはH3がおすすめです。
音質については、クリアなボーカルが好きならAir5 Pro+、迫力のある低音が好きならH3を選ぶと良いのではないでしょうか。
私としては、難しい選択ですが、装着感の軽さからAir5 Pro+を選びます。
どちらも個別にレビューをしているので、そちらも参考にしてください。

