こんにちは、isukoです。
先日、M4 Mac miniでマルチポイントの問題があるかもしれないという話をしました。

最新のmacOSのSequoiaでは、AirPodsをiPhoneなどに接続していても、接続がMacに取られるという現象が発生するというような情報を確認しており、この現象が発生しているのではないかと思っていました。
そこで、実際にAirPodsを購入して試してみることにしました。
このような現象が発生しなくても、最近はApple製品を多く使っているので、AirPodsの連携機能がどのようなものなのかというのも試してみたいと思いました。
今回は、AirPods Pro 2をレビューします。

AirPods Pro 2 開封

パッケージ表面には製品の画像が、実際とほぼ同じ大きさで印刷されています。

パッケージ裏面には充電ケースと充電ケーブルの画像と、製品の説明が多言語で書かれています。

パッケージを開封すると、充電ケースとイヤーチップ、USB-C to Cケーブル、書類が入っています。


重さはイヤホン単体で5.3g、充電ケース込みで61.5gです。
AirPods Pro 2 ペアリング方法

iPhoneの近くで充電ケースを開くとiPhoneにポップアップが表示されます。
ポップアップの「接続」をタップするだけで、iPhoneを含め、同じAppleアカウントでログインしているMacやApple Watchともペアリングされます。

もしくは、充電ケースのフタを開き、充電ケース背面のボタンを長押しすることで、ペアリングモードになるので、その後ペアリングしたいデバイスのBluetooth設定から「AirPods Pro 2」を選択することでペアリングできます。
AirPods Pro 2 レビュー
デザイン

充電ケースは光沢感があります。
前面にはLEDインジケーターがあります。

背面にはペアリングなどをするためのボタンがあります。

右側面にはストラップホールがあります。

下側面にはUSB-Cポートとスピーカー穴があります。
充電ケースの充電時などにこのスピーカー穴から音が鳴ります。

充電ケースを開くと、フタの裏側には技適マークなどの表示があります。

イヤホンを取り出してみると、イヤホンも充電ケースと同じような光沢があります。

イヤホンのスティック部分は一部がへこんでいます。
この部分が感圧センサーになっており、再生などの操作ができます。
装着感
イヤホンにスティックがついた形状の、スティック型イヤホンは装着感が軽い印象があるのですが、AirPods Pro 2は少ししっかりとした装着感です。
カナル型イヤホンが苦手な方には向かないかもしれません。
また、私の耳では、右耳だけ自然とズレてくるように感じました。

AirPods Pro 2にはイヤーチップの装着状態を確認できる機能があり、この機能を使って問題ない装着感であると表示されたのですが、装着の安定感には不安を感じます。
装着時の見た目
スティック部分はそれほど長くないと思います。
しかし、白と黒の色の部分が組み合わさっており、目立つように感じました。
音質
デフォルトの状態での音質をチェックしました。
低音の量はちょうど良いです。
深い低音は、もう少しほしいですが、感じられます。
ボーカルの距離感は少し遠めで、もう少し伸びや芯がほしいです。
高音には十分に存在感があります。
接続性
AirPods Pro 2は、Apple製品間であれば、3台以上でも切り替えの操作をすることなく、接続先を切り替えられます。
基本的には音声を再生し始めたデバイスの音声が再生されるように接続が切り替わりますが、SNSで動画が流れると、無音でも音声が切り替わることがありました。
アプリによって異なるので、接続の切り替えのクセを理解する必要がありそうです。
また、Apple製品に最適化されているため、LDACなどの高音質コーデックには対応していません。
一方、低遅延モードは搭載されていないながら、遅延を感じません。
鉄筋コンクリートの家で1フロア離れても、安定して通信できていました。
ちなみに片耳だけで使用すると、片耳で両側の音声が流れます。
操作性

スティック部分が少しへこんでおり、その部分が感圧センサーになっています。
この部分をタップすることで、再生・一時停止をしたり、ノイズキャンセルモードの切り替えをしたりできます。
操作時にはフィードバック音があり、操作できているかどうかがわかりやすいです。
操作の受け付けは早いです。
また、感圧センサー部分をスライドさせることで音量を変更することもできます。
ただ、感圧センサー部分は広くはないので、うまく操作できるようになるためには慣れが必要なのではないかと思いました。
ちなみに、片方のイヤホンを耳から外すと、外音取り込みモードになり、周りの音が聞きやすくなります。
ノイズキャンセル性能
耳の詰まり感は少なく、低音のノイズはしっかりとカットしてくれます。
しかし、人の声など、高い音は小さくはなるものの、カットし切れてはいないと感じました。
外音取り込み性能
外音取り込み性能はかなり優秀です。
イヤホンを着けていないときとほぼ同じような聞こえ方です。
自分の声もこもりません。
マイク音質

コントロールセンターで「会話を強調」を有効にして、マイク音質をチェックしました。
実際に収録した音声はYouTube動画をご覧ください。
静かな環境ではクリアですが、音を拾ってくれるようになるまでに少し時間がかかりました。
60dB前後のレストランの音を流した環境では、音を拾ってくれるようになるまでにさらに時間がかかり、音質も悪いと感じてしまいました。
他に検証している動画を見た限りではここまで音質が悪くないので、この「会話を強調」の性能が悪い可能性はあります。

実際、「会話を強調」を無効にして音質をチェックすると、周りの音は聞こえてしまいますが、非常に音質が良いです。
バッテリー
イヤホン単体で最大6時間、充電ケース併用で最大30時間の音声再生ができるようです。
標準的なバッテリー持ちだと思います。
また、5分間の充電で最大1時間使用できる急速充電に対応しています。

さらに、MagSafeのワイヤレス充電に対応しています。
MagSafeに対応していることで位置合わせが簡単なので、かなり安定して充電できます。
設定
AirPods Pro 2は専用のアプリがあるのではなく、iPhoneの「設定」アプリやコントロールパネルで設定します。


コントロールパネルでAirPods Pro 2のアイコンが書かれた音量パネルを長押しすると、音量の他に、3つの機能を変更できます。
1つ目に、ノイズコントロールのモードを変更できます。

この画面では「オフ」が表示されていますが、「オフ」を表示するためには「設定」アプリで設定を変更する必要があります。
2つ目に、会話感知を有効にするかを選択できます。
「オン」にすると、自分が話していると感知したとき、外音取り込みモードにして、音声の音量を小さくします。
3つ目に、空間オーディオの設定を行えます。

空間オーディオを利用しないか、頭を動かしても音の聞こえ方が変わらない空間オーディオ、頭を動かすと音の聞こえ方が変わる空間オーディオの3つから選択できます。

そして、耳の形のアイコンがあります。

これをタップすると、ヘッドホンから流れる音声の音量を確認できます。
この機能は耳の保護のために、非常に役立つと思います。

「設定」アプリでは、「AirPods Pro 2」という項目が追加されています。

イヤホンと充電ケースのバッテリーの残りパーセントが表示されます。
充電ケースのバッテリー残量は、イヤホンを充電ケースにしまうと表示されます。
イヤホンは、片耳だけを取り出したときに、それぞれのバッテリー残量が表示されます。

次に接続するデバイスで表示される、AirPods Pro 2の名前を変更できます。
最初は自分の名前が入っていると思うので、名前を変えておくことをおすすめします。

次にノイズコントロールのモードを変更できます。

ノイズコントロールのモードに「オフ」を追加するためには、下のほうの「リスニングモードがオフ」を有効にすることで表示されます。
ただし、ノイズコントロールのモードを「オフ」にすると、大きな音を抑えてくれる機能が効かなくなります。

次に聴力補助のオプションを変更できます。
聴力補助を利用するためには、下の「Appleのヒアリングチェックを受ける」で聴力検査を受ける必要があります。

次に感圧センサーを長押ししたときの動作を変更できます。

とはいえ変更できるのは、ノイズコントロールのモードを変更するか、Siriを呼び出すかのみです。
ノイズコントロールは変更したいものを選択しておけます。

次に通話時の感圧センサーの動作を変更できます。
とはいえ通話に出る操作は1回押しで固定です。
マイクのミュートと通話を終了を入れ替えることができるだけです。

次にオーディオ設定を行えます。
「パーソナライズされた音量」では、環境に応じてメディアの音量を調整してくれるようです。
しかし、この機能を使っていると、突然音量が変化したように感じ、違和感がありました。
「会話感知」は、有効にすると、自分が話し始めたタイミングで、外音取り込みモードにして、音声の音量を小さくします。
「大きな音の低減」は、大きな音が流れている場合、音量を下げてくれるようです。
耳を保護するためには重要な機能だと思います。

「適応型オーディオ」は、ノイズコントロールのモードを「適応型」にしたときに、どれだけのノイズを取り込むかを調整できます。

「自動耳装着検出」はオンにすることで、AirPods Pro 2を耳から外したときに、音声が一時停止し、付け直すと再生されます。
「このiPhoneに接続」は「自動」にしておくことで、基本的には音声が流れているAppleデバイスに接続が切り替わります。

「このiPhoneに前回接続していた場合」にすると、手動で接続を切り替える必要があります。
次に空間オーディオの設定ができます。
「パーソナライズされた空間オーディオ」はオンにすることで、自分の耳の形状などに合わせて空間オーディオが調整されるようです。


使用するマイクを固定するかの設定や、頭を振ることで通話に応答する設定などもできます。


「アクセシビリティ」にも設定項目があり、さらにiPhoneの「オーディオとビジュアル」の「ヘッドフォン調整」で音質をカスタマイズできます。
しかし、イコライザーのような調整ではなく、使いにくいと感じてしまいました。
AirPods Pro 2はiPhoneと連携してしまいすぎて、設定がiPhoneのものと融合してしまい、複雑になってしまっていると感じました。
防塵・防水性能
IP54の防塵・防水性能があります。
外でも快適に使えそうです。
カラーと価格
カラーは今回レビューしたホワイトのみです。
価格はApple Storeで39,800円ですが、3万円近くで購入できるショップも出てきました。
まとめ
今回は、AirPods Pro 2をレビューしました。
良い点
- ペアリングが簡単
- 3台以上のApple製品間で自動で接続を切り替えられる
- 遅延を感じない
- 接続が安定している
- 片耳で使える
- 操作時にフィードバック音がある
- 外音取り込み性能が非常に高い
- 充電ケースがMagSafeワイヤレス充電に対応している
- イヤホンで流れている音の音量を確認できる
- IP54の防塵・防水性能がある
気になる点
- 装着感が良くない
- 装着時に目立つ
- 高音質コーデックに対応していない
- 操作に慣れが必要
- 「会話を強調」有効時のマイク音質が悪い
- 設定がわかりにくい
- カラーがホワイトのみ
- 価格が高い
良い点・気になる点をまとめると上のような感じです。
価格の割には高音質コーデックには対応しておらず、音質を求めるのであれば他に選択肢があります。
設定もiPhoneの設定と融合してしまっており、わかりにくいと感じました。
一方、Apple製品に最適化していることもあり、Apple製品間の連携が簡単なのは便利です。
Apple製品で動画編集をする方は、ワイヤレスで気軽ながら、遅延を気にせず使えるのも良いと思います。
今回、私のM4 Mac miniに問題があるのかと思い、検証用にAirPods Pro 2を購入して使ってみましたが、勝手にiPhoneからM4 Mac miniに切り替わるということはありませんでした。
このことから、マルチポイント接続に問題があるワイヤレスイヤホンは、Macとの相性が良くないと考えたいと思います。
