こんにちは、isukoです。
私はイヤホンやヘッドホンのレビューをよくしています。
そんな中、ブログやYouTubeでの音質のレビューの質をさらに高めたいと考えていました。
その音質レビューの精度を上げるためには、基準となるモニターヘッドホンが必要だと感じていました。
そこで、
- オーディオテクニカ ATH-R70xa
- SONY MDR-MV1
- Sennheiser HD 490 PRO
を視聴してきました。
オーディオテクニカ ATH-R70xaは、イヤーパッドが私の頭の形に合わず、隙間ができてしまいました。
SONYのMDR-MV1は、低音が少し膨らんで聴こえ、それぞれの音に集中するのが難しいと感じました。
Sennheiser HD 490 PROは視聴した限りではそれぞれの音に集中でき、モニターヘッドホンとして使いやすいのではないかと思いました。
今回は、Sennheiser HD 490 PROにいくつかのアクセサリーが追加された、Sennheiser HD 490 PRO Plusをレビューします。

Sennheiser HD 490 PRO Plus 開封

パッケージ表面には、製品の画像が大きく印刷されています。

パッケージ裏面には、製品の特徴が多言語で記載されていました。

Plus版はすべてがプレミアムケースに収納されています。

ケースの中には、ヘッドホン本体と1.2mと3mの2本のケーブル、2種類のイヤーパッド、2種類のヘッドパッド、書類が入っていました。
Plus版に追加で付属するのは、プレミアムケースと3mのケーブル、ファブリック調のヘッドバンドです。

ヘッドホン本体の重さは261.4gでした。
Sennheiser HD 490 PRO Plus レビュー
デザイン

プレミアムケースはしっかりとしたかたさがあります。

収納力も高いので、ガジェットポーチとしても使えそうです。

ヘッドホンは開放型なので、内部にあるドライバーが透けて見えます。
内部の構造が見えるのは、ガジェット好きとしては魅力的に感じます。

イヤーパッドは簡単に取り外して交換できます。

ヘッドパッドも同様に交換可能です。
ヘッドパッドが2種類付属するのは、Plus版のみの特典です。

ヘッドホンは折りたためませんが、イヤーカップがどちらにも回転して平らになります。

ヘッドバンドのサイズは、カチカチと段階的に調整できます。
適度なかたさがあるため、装着中に勝手にサイズが変わってしまうことはほぼありません。

両側のイヤーカップ下部には、ミニXLRコネクタが搭載されています。
片側にはゴム製のキャップが取り付けられていました。
ケーブルは片側接続で使えますが、万が一の接触不良を考えると、両側にコネクタがあるのは長く使ううえで安心です。

付属のケーブルはミニXLR to 3.5mmです。

3.5mmから6.3mmへの変換プラグも付属しています。
ただ特殊なケーブルなので、注意が必要です。
装着感

側圧は適度で、強く締め付けられる感じはありません。
イヤーパッドは2種類あり、それぞれ感触が異なります。

ベロア調のイヤーパッドは、ふわふわとした肌触りです。

ファブリック調のイヤーパッドは、サラッとしています。
夏場はベロア調だと蒸れやすいかもしれないので、ファブリック調のほうが快適かもしれません。
ヘッドホンとしては軽量ですが、長時間装着していると頭頂部に少し痛みを感じることがありました。

開放型なので、周りの音は自然に聞こえます。
通気性も良く、密閉型のヘッドホンよりも快適に装着し続けられます。
音質
イヤーパッドを交換することで、音質の傾向が変わります。

まず、ミキシング用とされるファブリック調のイヤーパッドで試聴しました。
低音の量は多すぎず少なすぎず、ちょうど良いバランスです。
深い低音は少し物足りなさを感じますが、意識を集中すれば感じ取れます。
音の分離感が非常に良く、それぞれの楽器やボーカルの音に集中しやすいです。
ボーカルは少しだけ前に出て聴こえます。
芯のある歌声ですが、もう少し伸びやかさもほしいと感じました。
高音はしっかりと存在感があります。
音の空間は広く感じられます。
頭の周りを包み込むように音が鳴っている感覚です。

次に、音楽制作用とされるベロア調のイヤーパッドに交換しました。
全体的に少しこもったような、ウォームな音に変化した印象です。
深い低音の量感が少し増しました。
ボーカルはファブリック調に比べて少し後ろに下がります。
高音の刺さりは、ファブリック調でも強くはありませんでしたが、さらにマイルドになりました。
全体の音の見通しの良さでは、ファブリック調のイヤーパッドのほうが優れていると感じます。
音もれ

開放型ヘッドホンのため、音もれはかなりします。
静かな環境で、自分が音楽を楽しめるくらいの音量で再生した場合、50cmほど離れた場所でも何の曲が流れているかはっきりとわかりました。
接続性

接続は有線のみです。
バッテリーを搭載すると、その劣化が製品寿命に繋がったり、重量が増して装着感を損なったりするため、長期間基準の音質として使っていくのであれば、これで良いのだと思います。

ケーブルは左右どちらのイヤーカップにも接続できます。
片方のコネクタが接触不良を起こしても、もう片方を使えるので、長く愛用できる設計です。
パソコンの3.5mmイヤホンジャックに直接接続しても、十分に音量を確保できました。
カラーと価格

カラーバリエーションはブラックのみです。
Amazonでの通常価格は、標準モデルのHD 490 PROが59,418円、HD 490 PRO Plusが77,000円です。
ただし、最近ではPlus版も63,000円前後で販売されているようです。
まとめ
今回は、Sennheiser HD 490 PRO Plusをレビューしました。
良い点
- 収納力が高く頑丈なプレミアムケース
- ガジェット感のある開放型のデザイン
- 交換可能なイヤーパッドとヘッドパッド
- 勝手に広がりにくいサイズ調整機構
- 両側着脱可能なケーブル
- 強すぎず弱すぎない適度な側圧
- 蒸れにくく快適な装着感
- 楽器の音を聴き分けやすい分離感の高さ
- 頭を包み込むような広い音場
気になる点
- 特殊な付属ケーブル
- 長時間使用すると頭頂部が痛くなる可能性
- イヤーパッドでの音質の変化の大きさ
- 音もれの大きさ
- 価格
良い点・気になる点をまとめると上のような感じです。
イヤーパッドの音質の変化が大きいです。
私は基準の音質を持つという目的なので、音質を揃えるために、イヤーパッドを交換する場合は、追加でファブリック調のイヤーパッドを購入する必要があります。
ヘッドホン本体は長く使える可能性がありますが、とはいえ価格は高めです。
一方、ファブリック調のイヤーパッドで聴くサウンドは、まさにモニターヘッドホンといった印象で、それぞれの音を細かく分析するのに適していると感じました。
自宅でじっくりと音楽制作や分析、あるいは純粋な音楽鑑賞をするのに良い選択肢の一つではないでしょうか。
ちなみに、音質レビューの質をさらに高めるため、DACも導入しました。
そちらも後日レビューする予定です。
