こんにちは、isukoです。
完全ワイヤレスイヤホンは1万円台でかなりコストパフォーマンスが良いものが増えてきました。
そんな価格帯で、Ankerからも完全ワイヤレスイヤホンが販売されています。
今回はYouTubeの視聴者の方々のリクエストにより、Anker soundcore Liberty 5を購入してみました。
マルチポイントとLDACを併用できたり、アプリでのカスタマイズ性が高いことなど、機能性は非常に充実しています。
今回は、Anker soundcore Liberty 5をレビューします。
Anker soundcore Liberty 5 開封

パッケージ表面には製品の画像が印刷されています。

パッケージ裏面には製品の特徴が日本語で書かれています。
パッケージが日本仕様なのはうれしいです。

パッケージを開封すると、中にはイヤホンが入った充電ケースと6つのサイズのイヤーピース、USB-A to Cケーブル、書類が入っています。


重さはイヤホン単体で4.9g、充電ケース込みで57.9gです。
Anker soundcore Liberty 5 ペアリング方法
最初は充電ケースを開くとペアリングモードになります。

2台目以降はイヤホンを充電ケースにしまい、充電ケース内部のボタンを長押しすることでペアリングモードになります。
ペアリングモードになったあとは、ペアリングしたいデバイスのBluetooth設定で「soundcore Liberty 5」を選択するとペアリングできます。
Anker soundcore Liberty 5 レビュー
デザイン

充電ケースは全体的にマットな感じです。
四角い形状をしています。

前面にはLEDインジケーターがあります。

背面にはUSB-Cポートがあります。

充電ケースのフタの裏側には技適マークなどの表示があります。

充電ケースのフタはスライドして開ける形式です。
他にはなかなかない開け方です。

イヤホンは全体が見えるように収納されています。
しかし、指を入れるスペースが少なく、イヤホンは同時には取り出しにくいです。

イヤホンは全体的に光沢感があります。
個人的にはマットなほうが好みです。
イヤホンの形状はよくあるスティック型という印象です。
スティックの側面にはタッチセンサーがあります。

ノズル形状は円形です。
装着感
イヤホンの重心が外側に感じ、やや安定感がないように感じます。
使っていくうちにズレてくるかもしれません。
装着時の見た目

横から見ると、全体的に光沢感があるので、主張は強めです。

後ろから見ると、スティック部分が耳から離れていることがわかります。
音質
リファレンス環境は以下の記事をご覧ください。

今回はLDAC接続で、外音コントロールのモードは標準(ノイズキャンセルオフ)、イコライザーは「お好み調整」で試聴しました。

「お好み調整」とは、2つの音声を聴き、好みの方をタップしていくことで、自分に合ったイコライザーに調整してくれる機能です。
全体的に、低音の深みや音の響きといった表現力には少し物足りなさを感じるものの、それぞれの音がはっきりと聴こえる傾向にあると感じました。
それでは、詳しくみていきます。
ロック系の楽曲では、輪郭がはっきりとしたキレのある低音だと感じました。
深い低音は感じにくいです。
ボーカルは少しだけ遠めで、芯はありますが、もう少し伸びがほしいと感じました。
高音もキレがあり、存在感があります。
さまざまな音が混じるサビでもそれぞれの音に集中できると感じました。
ボーカルのサ行やタ行の声は、刺さる感じはありません。
J-POP系の楽曲では、シンセサイザーや打ち込み系の音が、低音が弱く感じ、電子感が強いと感じました。
ボーカルの位置が移動する楽曲ではバイノーラル的な感覚があり、ASMRなどに合うのではないかと感じました。
頭の周りの広い範囲で音が鳴っている感じがする、広い空間表現です。
ボーカルの声に深みがあり、リアルに感じられますが、もう少し声が抜けていくような感じがほしいです。
語りの部分の声質は、少しこもっているような感じがしました。
洋楽ポップス系の楽曲では、クリアで、リズムに乗れる低音です。
低音とボーカルのバランスは良いです。
女性ボーカルだけの箇所になると、声に深みが足りないのか、加工感があるように感じました。
EDM系の楽曲では、楽器の音の深みが物足りなく感じました。
また、サブベースの響くような低音は感じません。
男性ボーカルの声の深みも物足りない印象です。
クラシック系の楽曲では、音量の変化には対応できていると感じました。
ヴァイオリンの質感は深みが物足りなく、音が伸びてくる感じがあまりありません。
音はクール寄りです。
音は止まるべきときに止まりきれず、間延びしているように感じました。
全体を通して、音の輪郭ははっきりとしており、それぞれの音を聞き分けやすい傾向にあります。
一方で、低音の深みやボーカルの伸び、楽器の質感といった表現力には少し物足りなさを感じる場面がありました。
接続性
マルチポイントに対応しています。
高音質コーデックのLDACにも対応しています。
さらに、マルチポイントとLDACを併用できます。
マルチポイントとLDACを併用できるのは便利です。
ただし、LDAC使用時はゲームモードは利用できません。
マルチポイントの仕様は、後に再生した音声が割り込む仕様です。
この仕様の場合、パソコンで音声を再生しながらスマートフォンでSNSを見ていると、SNSの動画に反応して、たとえ無音であってもスマートフォン側の音声が流れるように切り替わってしまいます。
私としてはこの仕様は面倒に感じているのですが、ここは好みの問題だと思います。
また、片耳使用時は片方のチャンネルの音しか聴こえません。
操作性

スティック部分を握ることで操作するタッチセンサー式です。
フィードバック音があるので、正しく操作できているかわかりやすいです。
フィードバック音はオフにもできます。
装着検知センサーがついています。
イヤホンを耳から外すと一時停止、装着すると再生されるとのことですが、私の環境ではマルチポイント接続時はうまく再生できませんでした。
ノイズキャンセル性能

低音のノイズはかなりカットできていると感じました。
他の音域のノイズも小さくなっています。
ただ、ホワイトノイズを感じます。
また、耳の詰まり感もあります。
外音取り込み性能

周りの音はかなり自然に聞こえます。
自分の声は少しこもっていますが、会話はできるレベルです。
ホワイトノイズが大きめなのが気になります。
マイク音質
実際に収録した音声はYouTube動画をご覧ください。
静かな環境では、クリアに声を収録できています。
60dB前後のレストランの音を流した環境では、周りの音はかなりカットできており、クリアに声を収録できています。
ただし、声の先頭はかなり小さくなってしまっていました。
バッテリー
バッテリー容量の記載はありません。
ノイズキャンセルオン時はイヤホン単体で最大8時間、充電ケース併用で最大32時間使用できます。
ノイズキャンセルオフ時はイヤホン単体で最大12時間、充電ケース併用で最大48時間使用できます。
10分間の充電で最大5時間使用できる急速充電に対応しています。

充電ケースはワイヤレス充電に対応しています。
アプリ
「soundcore」アプリに対応しています。

最初の画面では左右のイヤホンと充電ケースのバッテリーの残りパーセントが表示されます。
外音コントロールのモードを変更できます。

ノイズキャンセリングモードでは手動で5段階で強さを変更したり、周囲の環境に応じて強さを自動調整したりできます。


ノイズキャンセリングモードと外音取り込みモードでは風切り音も低減できます。

サウンドエフェクトは、イコライザーの調整をしたり、空間オーディオのドルビーオーディオを使用したりできます。

ドルビーオーディオは個人的には加工感がより強く感じてしまいました。


サウンドでは「お好み診断」と22個のプリセット、カスタムEQでイコライザーを調整できます。

お好み診断は、2種類の音声を聴き、好みの方を選択していくことでイコライザーを調整できる機能です。

カスタムEQは8個の音域を-6から+6で調整できます。
無段階で調整できているように見えますが、実際に細かく調整できているかはわかりません。

HearIDサウンドテストは聴力を測定する機能です。

この機能を利用するためにはログインが必要です。

流れる音が聞こえるかどうかで聴力を測定します。

この結果を使用してイコライザーを調整するのかと思っていましたが、そういうわけではありません。
精度はわかりませんが、参考にはなると思います。
タップ操作のカスタマイズができます。


1回タップから3回タップと長押しの操作を変更できます。

操作を割り当てない「カスタマイズなし」も選択できるので、誤操作を減らせます。

モード設定では標準(ノイズキャンセルオフ)を飛ばせるのが良いと思います。
ゲームモードが搭載されています。

LDACオン時はゲームモードを使用できません。
ゲームモードをオンにすると、サウンドエフェクトが無効になります。
AAC接続で、通常時は200msほどの遅延が50msほどになりました。

タッチ操作の感度を調整できます。

右上の歯車のマークをタップすると、詳細設定ができます。

通話中は外音取り込みモードにする機能や装着検出機能のオン・オフができます。

音量を確認したり、最大音量を制限したりできます。
耳のために良い機能だと思います。

アナウンス音のオン・オフができます。

LDACのオン・オフが変更できます。

マルチポイントのオン・オフや、接続されているデバイスの確認・変更ができます。
ここでイヤホンをペアリングモードにできます。

装着テストもできます。

ただし、多機能なのは良いですが、UIの向上に期待したいと思いました。
特にLDACやマルチポイントの設定は詳細設定にあるとわかりにくく感じました。
防塵・防水性能
IP55の防塵・防水性能に対応しています。
外でも安心して使えます。
カラーと価格
カラーはミッドナイトブラックのほかに、アプリコットピンク、シャンパンゴールド、ディープブルー、パールホワイトの5色展開です。
Amazonでの通常価格は14,990円です。
まとめ
今回は、Anker soundcore Liberty 5をレビューしました。
良い点
- 日本仕様のパッケージ
- ガジェット感のあるスライド式充電ケース
- LDACとマルチポイントの併用が可能
- 操作時のフィードバック音あり
- 装着検知センサーあり
- 自然な外音取り込み性能
- 長時間のバッテリー持ち
- 豊富なカラーバリエーション
- 充実したアプリ機能
気になる点
- イヤホンを同時には取り出しにくい
- 光沢感のあるイヤホンのデザイン
- やや安定感に欠ける装着感
- 耳の詰まり感のあるノイズキャンセル性能
- 片耳で左右チャンネル聞こえない
- 装着検知の動作不安定さ
- マイク音声の冒頭の欠け
良い点・気になる点をまとめると上のような感じです。
左右のイヤホンを同時に取り出しにくかったり、アプリUIの改善点があることなど、いくつかの気になる点も見受けられました。
一方、スライド式のケースというガジェット感がありユニークなギミックに加え、LDACとマルチポイントの併用ができたり、アプリで調整できる項目が多かったりと、機能面で非常に充実した完全ワイヤレスイヤホンです。
機能が充実していて、コストパフォーマンスの高い完全ワイヤレスイヤホンを探しているという方には選択肢になると思います。

