こんにちは、isukoです。
手軽さからイヤホンを使っている方は多いと思いますが、寒くなってくると、耳をあたためてくれるという意味でもヘッドホンを使っているという方もいるのではないでしょうか。
そんな中、QCYから1年ぶりにヘッドホンが発売されました。
今回は、QCY H3 Proをレビューします。
QCY H3 Pro 開封
今回はブラックとホワイトの両色をご提供いただきました。
パッケージはカラーによって異なっており、こだわりを感じます。
パッケージ表面には製品の画像が大きく印刷されています。
パッケージ裏面には製品の説明が日本語で書かれています。
パッケージを開封すると、ヘッドホン本体とUSB-A to Cケーブル、3.5ミリのオーディオケーブル、日本語の説明書が入っています。
パッケージや説明書が日本仕様なのはうれしいです。
以前レビューしたイヤホンであればイヤーピースやUSB-A to Cケーブルがイヤホンのカラーに合わせてあったと思うのですが、今回はUSB-A to Cケーブルとオーディオケーブルはどちらもブラックでした。
重さは230.0グラムです。
QCY H3 Pro ペアリング方法
最初はヘッドホンの電源ボタンを長押しし、電源をオンにするとペアリングモードになります。
2台目以降はヘッドホンの電源ボタンを電源がオンになってからも長押しし続けるか、接続をすべて解除することでペアリングモードになります。
ペアリングモードになったあとは、ペアリングしたいデバイスのBluetooth設定から「QCY H3 Pro」を選択することでペアリングできます。
QCY H3 Pro レビュー
デザイン
ブラックは全体的にブラック一色です。
一方ホワイトはところどころにシルバーやゴールドっぽい差し色が使われており、オシャレに感じます。
イヤーカップの内側には「L」「R」と大きく書かれているので、左右がわかりやすいです。
左側のイヤーカップの裏側には技適マークなどの表示があります。
右側のイヤーカップには操作ボタンやUSB-Cポート、イヤホン端子があります。
ヘッドバンド部分にはQCYのロゴが入っています。
ケースは付属していませんが、本体はコンパクトに折りたためます。
装着感
イヤーカップ部分のクッションは非常にやわらかく、やさしい装着感です。
側圧もちょうど良いと感じました。
ヘッドバンド部分は10段階で長さを調整できますが、やや小さい印象を受けました。
ヘッドバンド部分のクッションはイヤーカップ部分のものと比較するとあまりやわらかくない印象です。
そのため頭には圧迫感を感じるときがありました。
音質
H3 Proは有線に加え、LDACに対応し、無線でのハイレゾ再生も可能です。
そのため、今回はスマートフォンにLDACで接続し、イコライザーはデフォルトで音質をチェックしました。
まず、ノイズキャンセルをオンにしたほうが、オフにしているときより低音が強く感じ、私としてはこちらのほうが自然だと感じました。
ただそれでも低音の量は少し物足りないと感じました。
また深い低音はあまり感じられません。
ボーカルは少しだけ遠いですが、伸びや芯があります。
高音には十分に存在感があります。
接続性
マルチポイント(2台同時接続)に対応しています。
マルチポイントの仕様ですが、後に再生している音声に割り込まれる仕様です。
しかし、たとえばパソコンで音声を再生中に、スマートフォンで無音の状態で動画などが場合は割り込まれないようで、私としては許容範囲です。
また高音質コーデックのLDACに対応しているため、音楽を高音質に楽しめます。
ですがLDACはマルチポイントと同時に有効にはできません。
そして、接続されていないデバイスのBluetooth設定から「QCY H3 Pro」を選択することで、それまでの接続に割り込んで接続できる、割り込み接続にも対応していません。
H3 Proは無線だけでなく、オーディオケーブルを接続することで、有線ヘッドホンとしても使用できます。
オーディオケーブルを接続するとヘッドホンの電源が自動的にオンになりますが、メーカーの担当の方に聞いたところ、バッテリーがない状態でもノイズキャンセルなどの機能が使えなくなるだけで、音楽再生などの基本機能は使えるようです。
操作性
電源をオンにするとき、電源がオンになった瞬間に電源ボタンから手を離さないとペアリングモードになってしまいます。
もう少しペアリングモードになるまでに時間がほしいと思いました。
また、電源をオフにするとき、電源ボタンを長押しし始めてから電源が切れるまでに9秒ほどあります。
先にノイズキャンセルがオフになったりしており、その時点で電源オフを受け付けてくれているのですが、実際に電源が切れるまでには時間がかかります。
さらに、操作ボタンはすべて右側にあります。
私はこれまで操作ボタンが左側にあるものを多く使ってきた印象があるので、右側にあるのは少し違和感がありました。
そして、ノイズキャンセルモードの変更のとき、ノイズキャンセルオン、ノイズキャンセルオフ、外音取り込みの3つのモードを切り替える仕様です。
基本的にはノイズキャンセルオンと外音取り込みを切り替えるだけにしたいのですが、その設定はできません。
操作ボタンの操作はすぐに受け付けてくれます。
ノイズキャンセル性能
全体的に周りの音は小さくなります。
しかし、どこかの音域の音がほとんど聞こえなくなるというほどの強さではありません。
外音取り込み性能
自分の声はこもって聞こえます。
周りの音は少しこもっていますが、違和感は少ないと感じました。
通話音質
実際の通話音質はYouTube動画をご覧ください。
まずは静かな環境で音質をチェックしました。
かなりクリアに聞こえました。
次に60デシベル前後のレストランの環境音を流した環境で音質をチェックしました。
周りの音も入っていますが、声はクリアに届いているのではないかと思います。
バッテリー
パッケージ裏面の説明によると、音楽再生時間は、ノイズキャンセルオンで約40時間、ノイズキャンセルオフで約55時間となっています。
ただし、LDACで使用する場合はこの半分ぐらいになると考えて使うのが良いと思います。
アプリ
「QCY」アプリでヘッドホンのカスタマイズができます。
最初の画面ではヘッドホンのバッテリー残量のみがわかります。
「サウンド」タプではイコライザーとノイキャンモード、左右のオーディオバランスをカスタマイズできます。
イコライザーはいくつかのプリセットと空間オーディオ、カスタマイズがあります。
空間オーディオを選択するときにはヘッドホンが再起動されます。
カスタマイズでは10個の音域を-8から+8までの17段階で調整できますが、カスタムイコライザーの挙動がおかしいと思いました。
例えば250ヘルツの音域を-8から-7に動かしただけでも大きく音質が変化しますし、それ以上動かしても音質の変化は感じませんでした。
またもう一度-8に戻しても、音質が戻りませんでした。
このあたりは改善してほしいです。
ノイキャンモードはANC(ノイズキャンセルオン)、外音取り込み、通常(ノイズキャンセルオフ)を切り替えられます。
ANCは5つのモードがあり、強さを3段階で切り替えられるものもあります。
強さは「アダプティブ」が一番強いと感じました。
「設定」タブではさまざまな設定ができます。
まずボタン操作のカスタマイズができます。
音量ボタンと多機能ボタン(電源ボタン)を自由度高くカスタマイズできます。
また通知のときのビープ音の音量を変更できます。
さらにゲームモードが搭載されています。
AAC接続時に200ミリ秒ほどの遅延でしたが、ゲームモードをオンにすることで50ミリ秒ほどの遅延になりました。
LDACやマルチポイントのオン・オフも変更できます。
LDACとマルチポイントは同時にオンにはできないので注意が必要です。
防水・防塵性能
防水・防塵には対応していません。
あまり外で使うものではなさそうです。
カラーと価格
カラーはブラックとホワイトです。
しかし、アプリによるとブラックとホワイト以外には3色がラインナップされているようです。
こちらにも期待したいです。
通常価格は7,990円です。
まとめ
今回は、QCY H3 Proをレビューしました。
良い点
- 日本仕様のパッケージになっている
- 有線・無線に対応している
- LDACに対応している
- マルチポイント(2台同時接続)に対応している
- 通話音質が良い
- コンパクトに折りたためる
- アプリでのカスタマイズ性が高い
- ゲームモードが搭載されている
気になる点
- ヘッドバンド部分が少し小さい
- LDACとマルチポイントを同時に有効にできない
- 電源のオンに慣れる必要がある
- 電源のオフに時間がかかる
- ノイズキャンセルモードの切り替えでノイズキャンセルオフを飛ばせない
- ノイズキャンセル性能が微妙
- カスタムイコライザーの挙動がおかしい
- 防水・防塵に対応していない
良い点・気になる点をまとめると上のような感じです。
頭が痛くなってしまうことがあったり、電源のオン・オフの仕様がやや面倒なのは改善してほしいです。
一方、通話音質が良いですし、音質も1万円を切る価格帯にしては、自然に楽しめると思います。