こんにちは、isukoです。
私はYouTubeとブログでガジェットのレビューをメインに公開していますが、メモを取るためにキーボードで入力することが多いです。
そのため、キーボードの使い勝手は作業効率に大きく影響してきます。
私は自作キーボードにも手を出してはいますが、不器用なので自分でハンダ付けをしてまで作るというのは難しく、個人販売なのでサポートも受けにくいところはあります。
そのため、やはりメーカー製のキーボードのほうが安心して使えると感じています。
キーボードで有名なメーカーとして、NuPhyというメーカーがあります。
今回はNuPhyの国内正規代理店の三陽合同会社様より、新モデルのNuPhy Air75 V3をご提供いただきました。
私は前モデルのNuPhy Air75 V2も使っていましたが、デザインがよりスマートになり、クセになる打鍵音で、つい使いたくなるキーボードになりました。
今回は、NuPhy Air75 V3をレビューします。

NuPhy Air75 V3 開封

三陽合同会社が運営するストアのDIGIARTで購入すると、シュリンクに技適マークの表示のあるシールが貼られています。
以前からこの形式ですが、できればパッケージか、製品のどこかに印刷されているとうれしいところです。
パッケージ表面には製品の画像が印刷されています。
パッケージ裏面には内容物などが記載されています。
パッケージを開封すると、中にはキーボード本体とキーキャップ・スイッチの引き抜き工具、ノブモジュール、USB-C to Cケーブル、USB-CをUSB-Aに変換するアダプター、追加のキーキャップ、2.4GHz接続用のUSBドングル、ドライバー、書類が入っていました。


キーボード本体の重さは722.1g、USBドングルを含めると723.6gです。
NuPhy Air75 V3 レビュー
デザイン

今回、私はホワイトのモデルを提供していただきました。

前モデルのAir75 V2では大きいスペースバーが黄色でポップな印象でしたが、Air75 V3では小さい3つのキーに差し色がある程度で、よりスマートな印象に変わりました。

付属の交換用キーキャップを使えば、ホワイトで統一することも可能です。
ただし、Windows配列用の交換キーキャップは含まれていませんでした。

キーボード右上のキーは、基盤を交換して付属のノブを取り付けられます。
このノブは、後で紹介するブラウザアプリの「NuPhyIO」で、左右の回転と押し込みにそれぞれ操作を割り当てられます。

RGBバックライトも搭載しています。
Fnキーと矢印キーの組み合わせで、バックライトの明るさ、光り方、色を調整できます。
キーキャップ自体はバックライトを透過しない仕様です。
キーボードの両端にあるサイドライトも特徴的です。

Fnキーと「|」キーを押すと、右側のサイドライトでバッテリー残量をおおまかに確認できます。
バックライトとサイドライトの光り方は、後で紹介するブラウザアプリの「NuPhyIO」で細かくカスタマイズ可能です。

キーボードの奥側には、USB-Cポート、USBドングルの収納スロット、Windows/Macモード切り替えスイッチ、そして無線/有線/電源オフの切り替えスイッチが配置されています。

表面から側面にかけてはメタリックな筐体ですが、裏面はプラスチック製で、2段階調整可能なスタンドが付いています。
打鍵音
実際に打鍵しているようすはYouTube動画をご覧ください。
今回は静音リニアスイッチのBlush nanoスイッチのモデルを提供していただき、タクタイルスイッチのBrown nanoスイッチを追加で購入しましたので、これらの2種類を試しました。
ここで余談なのですが、私はBrown nanoスイッチを3セット注文しました。
注文した際は在庫があり、私が注文しただけ在庫が減っていることを確認したのですが、最初に届いたのは1セットだけでした。
数日後に残りの2セットが届きましたが、在庫管理に少し気になる点があります。
本題に戻ります。

Blush nanoスイッチは高音が抑えられています。
低音は感じられますが、打鍵音は小さめです。

Brown nanoスイッチはコトコトという心地良い音が特徴です。
高音の響きは控えめで、そこまで周りに迷惑がかかるような音ではないと感じます。
打鍵感

Blush nanoスイッチは、静音スイッチにありがちな、底打ち時のシリコンが当たるような感覚が少なく、軽快に入力できます。

ですが、Brown nanoスイッチに交換して打鍵してみたところ、それ以上にクリアな感触でした。
筐体裏面はプラスチックのはずなのですが、かたいものに打鍵しているような感覚です。
Blush nanoスイッチを使っているときはこれで良いと感じていましたが、Brown nanoスイッチに切り替えてからBlush nanoスイッチに戻ってみると、底打ち感が物足りなく感じてしまいました。
しかし、Brown nanoスイッチはタクタイル系のスイッチですが、押し込み時の引っかかり感は少し控えめに感じました。
ガスケットマウントを採用しており、キーを押し込むと沈み込むようになっているためか、どちらのスイッチでも底打ち時の指への衝撃が少なく、長時間のタイピングでも指が痛くなることはありませんでした。

ちなみに今回私はUS配列のモデルを提供していただきました。
Air75とあるように、75%レイアウトのキーボードは、右端に「PGUP」などのキーがあります。
これらのキーを誤って押してしまうとかなり大きく画面が移動してしまうので、個人的にはないほうが良いと思っています。
しかし、US配列はエンターキーやバックスペースキーが長く、右端のキーを誤って押してしまうことは少ないです。
ですが、数字を入力する際に最上段のファンクションキーを誤って押してしまうことはありそうです。
接続性
有線接続、Bluetooth接続、そしてUSBドングルを使った2.4GHz接続に対応しています。

2.4GHz接続はペアリング不要で接続も安定しているため、非常に使いやすいです。
機能性

「NuPhyIO」というブラウザアプリを使って、キーボードの様々な設定をカスタマイズできます。
パソコンとキーボードを有線接続し、ブラウザ上でキーボードとの接続を許可するだけで利用可能です。
UIは日本語にも対応しており、直感的に操作できます。
最初の画面では、キーの割り当てをカスタマイズします。

画面下のキー一覧から割り当てたい機能をキーにドラッグ&ドロップするだけで、簡単に変更できます。
レイヤーも4つまで設定でき、Fnキーの位置も自由に変更可能です。

「高度なキー」設定では、キーにさらに複雑な動作を割り当てられます。

「トグルキー」は、一度キーを押すとそのキーが押しっぱなしの状態になり、他のキーを押すと解除される機能です。
「SOCD」は、2つのキーが同時に押された場合にどちらを優先するかを設定できます。

例えば、AキーとSキーで、Aキーを絶対優先に設定すると、Aキーを押している間はSキーが反応しなくなります。
「多機能クリック」は、1つのキーに対して1回タップ、2回タップ、長押しのそれぞれに異なる操作を割り当てられる、いわゆるTap Dance機能です。


私は左右のコマンドキーに、タップでそれぞれ「英数」「かな」の切り替え、長押しでコマンドキーとして機能するよう割り当ててみましたが、高速で入力するとタップの判定が追いつかないことがありました。
Macユーザーであれば、「Karabiner-Elements」を使った方がより快適かもしれません。


「ライトエフェクト」では、バックライトとサイドライトの光り方を細かくカスタマイズできます。

「マクロ設定」では、一連のキー入力を記録できます。

記録後に内容を編集することも可能です。

「モード設定」では、誤操作を防止するための設定ができるようですが、個人的にはどのような場面で便利なのかはよくわかりませんでした。

左下の「設定」メニューからは、スリープモードに入るまでの時間、キーボード右上に装着しているアクセサリー(ノブなど)、キーボードレイアウトの変更、そしてファームウェアのアップデートができます。

キーボード右上に装着しているアクセサリーをノブにすると、左右の回転と押し込みの3つの操作を割り当てられます。
デフォルトでは音量操作が割り当てられていますが、個人的にはあまり使わないため、何か良い活用方法があれば教えていただきたいです。
バッテリー
バッテリー容量は4,000mAhです。
すべてのライトをオンにした状態で最大60〜100時間、オフにした状態では最大1200時間使用できるようです。
バリエーションと価格
カラーはホワイトとブラックの2色展開です。
キースイッチはRed nano、Brown nano、Blush nanoの3種類から選べます。
キーボード配列はUS配列と日本語配列が用意されています。
同じ三陽合同会社が取り扱っているので言及しますが、Lofree Flow Lite JISと比較すると、分割スペースキー以外は同じ配列に見えます。
特にZキーの行のズレ方はふつうのキーボードとは異なるので、うまく入力できないという方もいるかもしれません。
DIGIART公式ストアでの価格は、どのバリエーションでも28,600円です。
まとめ
今回は、NuPhy Air75 V3をレビューしました。
良い点
- スマートで洗練されたデザイン
- カスタマイズ可能なノブを搭載可能
- RGBバックライト搭載
- 便利なUSBドングル
- 心地良い打鍵音
- 長時間入力しても疲れにくい打鍵感
- 日本語対応で使いやすいカスタマイズアプリ
- ライトオフ時で最大1200時間の長いバッテリー駆動時間
- US配列とJIS配列のバリエーション
気になる点
- 技適マークが本体ではなくシールでの対応
- Windows用の交換用キーキャップの付属なし
- キーキャップがバックライトを非透過
- 多機能クリック(Tap Dance)機能の反応速度
- 微妙ながら、大きいJIS配列のZの行のズレ
- (ストアの在庫管理)
良い点・気になる点をまとめると上のような感じです。
多機能クリック(Tap Dance)機能の反応速度は気になりましたが、今後のアップデートで改善される可能性もあります。
一方、打鍵感・打鍵音が非常に良く、デザインもスマートで、カスタマイズ性も高く、非常に完成度の高いキーボードだと感じました。
打鍵音・打鍵感、デザイン性、そして自分好みにカスタマイズする楽しさを求める方に、非常におすすめできるキーボードです。
