こんにちは、isukoです。
無線イヤホンは手軽で人気ですが、有線イヤホンは遅延がなく、使いやすいと感じている方もいると思います。
また、有線イヤホンは内部に無線化のための部品を配置する必要がないため、音質の向上のためにパーツを配置できます。
そのため、有線イヤホンは価格以上の音質になりやすいです。
そんな中、中華イヤホンで有名なKZの有線イヤホンをレビューさせていただける機会をいただきました。
今回は、KZ Taurusをレビューします。

KZ Taurus 開封

パッケージ表面には製品のイラストが描かれています。

パッケージ裏面には製品の説明が書かれていました。

パッケージを開封すると、イヤホン本体とケーブル、イヤーピースが3サイズ入っています。


重さはイヤホン単体で4.7g、ケーブル込みで23.3gでした。
KZ Taurus レビュー
デザイン

ゴールドの差し色が使われつつ、中身も見えるデザインです。
高級感とガジェット感が両立しており、個人的には好みです。

ケーブルは耳掛けができるようになっています。
コネクタはQDCタイプの2ピンです。
ピンが保護されているので、ピン折れに強いのが良い点だと感じました。

ケーブルの接続端子のあたりにLとRの文字がありますが、非常にわかりにくいです。
色で示してくれたほうが直感的にわかりやすいと感じました。
装着感
かなり奥まで装着する必要があります。
軽く装着しただけだと、低音がスカスカになってしまいました。
そのぶん密閉感はあります。
ケーブルに耳掛け部分があるので、安定して装着できます。
個人的には少しタッチノイズがあるように感じました。
装着時の見た目

ゴールドの差し色が高級感を演出しています。

耳からの飛び出しはそれほど大きくなく、すっきりとした見た目です。
音質

KZ Taurusは低価格にもかかわらず、8mmのダイナミックドライバーを2基横並びで搭載しています。
これにより、音質がどのようなものになっているかチェックしていきます。
リファレンス環境は以下の記事をご覧ください。

ロック系の楽曲では、ベースギターなどの低音はちょうど良い量感です。
ボーカルは聴きやすい距離感で、芯のある歌声を楽しめます。
ただ、もう少し伸びがほしいと感じることもありました。
音数が少ない環境であれば、それぞれの音をリアルに感じられます。
しかし、サビなどでさまざまな音が混じると、少しゴチャついてしまう印象です。
ボーカルのサ行やタ行は少し強調されていますが、刺さるほどではありませんでした。
J-POP系の楽曲では、空間の広さが印象的です。
片耳でのみ聴こえるような音がしっかりと聴こえ、モニターヘッドホンでも聴き取れなかったような音も感じられました。
まるで目の前で演奏を聴いているような感覚です。
声のかすれなどもリアルに感じられました。
一方で、バイノーラル録音のようなボーカルの距離感の変化は、あまり感じられませんでした。
洋楽ポップス系の楽曲では、リズムに乗りやすい、質の良い低音を感じられます。
低音と女性ボーカルのバランスが良く、息遣いなどもリアルに聴き取れました。
EDM系の楽曲では、生楽器の質感がリアルです。
弦のこすれる音まで感じられました。
ただ、体に響くようなサブベースは感じられません。
男性ボーカルは、声の深みが物足りない印象でした。
クラシック系の楽曲では、音量の変化があまり感じられず、ダイナミックレンジは狭い印象です。
ヴァイオリンの音は金属的で、クールに感じられました。
音が止まるべきところで止まらず、余韻が少し不自然に残ってしまうのが気になりました。
まとめると、KZ Taurusはボーカル、特に女性ボーカルのリアルな表現力と、優れた空間表現が強みです。
一方で、音数が多くなると音が混ざり気味になる点や、重低音の迫力不足、ダイナミックレンジの狭さが弱点だと感じました。
ボーカル中心のポップスや、シンプルな編成の楽曲には非常に合うものの、複雑なロックやEDM、クラシックなどをメインで聴くには少し物足りないかもしれません。
バリエーションと価格
カラーは今回レビューしたクリアブラックの他に、クリアホワイトとホワイトがあります。
今回はマイクなしモデルですが、マイク付きモデルも選択可能です。
KeepHiFiでの価格はマイクなしモデルが22.99ドル、マイク付きモデルが23.99ドルとなっていますが、購入時にさらに40%オフが適用されるようです。
まとめ
今回は、KZ Taurusをレビューしました。
良い点
- 高級感とガジェット感を両立したデザイン
- ピン折れに強いQDCタイプの2ピンコネクタ
- リアルな表現力
- 優れた空間表現力
- 手頃な価格
気になる点
- ケーブルのL/R表記
- 装着感
- 楽器ごとの分離感
- ダイナミックレンジの狭さ
- 少し不自然な余韻
良い点・気になる点をまとめると上のような感じです。
耳の奥まで押し込まないといけない点や、ケーブルのL/R表記がわかりにくいのは改善してほしいです。
一方、高級感のあるデザインと、ボーカルや楽器のリアルな表現力は、この価格帯の製品とは思えません。
手頃な価格でデザインの良いイヤホンがほしいという方や、音数の少ない、生楽器やボーカル系の音楽をよく聴く方におすすめです。
