JBL Soundgear Clips レビュー
こんにちは、isukoです。
耳をふさがないイヤーカフ型のイヤホンは、周りの音を聞きながら音楽を楽しめるのが魅力です。
メガネにも干渉しないので、メガネユーザーの私は好んで使っています。
そんなイヤーカフイヤホンを、オーディオメーカーとして有名なJBLも発売しました。
今回は、JBL Soundgear Clipsをレビューします。

JBL Soundgear Clips 開封

パッケージ表面には製品の装着イメージなどが印刷されています。

パッケージ裏面は一部が透明になっており、イヤホン本体が見えるようになっています。

パッケージを開封すると、中にはイヤホン本体と充電ケース、書類が入っていました。


重さはイヤホン単体で6.4g、充電ケース込みで53.1gです。
JBL Soundgear Clips ペアリング方法
最初はイヤホンを充電ケースにしまい、充電ケースを開くとペアリングモードになります。
2台目以降はイヤホンのどちらかを2回タップし、2回目は長押しすることでペアリングモードになります。
ペアリングモードになったあとは、接続したいデバイスのBluetooth設定で「JBL Soundgear Clips」を選択するとペアリングできます。
JBL Soundgear Clips レビュー
デザイン

充電ケースは中のイヤホンが見えるデザインです。
安っぽい感じはしません。
前面にはJBLのロゴマークがあります。

背面にはUSB-Cポートがあります。

底面には技適マークなどの表示があります。

充電ケースを開けるときは、フタのすき間に爪を引っ掛けて開ける必要があります。
勝手に開きにくいメリットはありますが、開けたいときに開けにくいデメリットもあると感じました。

イヤホンは細長い部分と丸い部分が接続部分でつながったデザインです。
この形状は装着する方法がわかりやすくて良いと思います。

イヤホンは中の基板が見えるデザインで、ガジェット感があって良いと感じます。
細長いほうにはJBLのロゴがあります。


裏側には赤と青の点があり、赤が右側、青が左側です。
このことからもわかる通り、左右を入れ替えては使えません。
接続部分はやわらかいですが、元に戻る力は強いです。
装着感
軽い装着感で、ほとんど違和感はありません。
耳をはさむ力は適度で、痛みは感じませんでした。
軽く頭を振っても落ちそうな感じはありません。
ただ、接続部分は耳から少し飛び出している印象です。
激しい動きをする場合はずれてしまうかもしれません。
装着時の見た目

横から見ると、光沢感が強い印象です。

上から見ると、接続部分が耳からはみ出していることがわかります。
音質
リファレンス環境は以下の記事をご覧ください。

今回はイコライザーは設定せずに試聴しました。
ロック系の楽曲では、低音はボワついているように感じました。
ボーカルはちょうど良い距離感で芯がありますが、もう少し伸びがほしいです。
シンバルの音は高音の抜け感が弱く感じました。
サビでさまざまな音が混じる部分では、それぞれの音に集中するのは難しいと思いました。
ボーカルのサ行やタ行の刺さりはマイルドに感じました。
J-POP系の楽曲では、シンセサイザーや打ち込み系の音は違和感なく聴けました。
ボーカルが強調されている印象で、気持ち良く聴けます。
最後の語りの部分では、声のかすれもリアルに感じられました。
ただ、特徴であるバイノーラル的なボーカルの動きは、あまり感じられませんでした。
空間の広さとしては、頭の周りで音が聴こえる印象ですが、ある空間の中で反響しているようにも感じます。
洋楽ポップス系の楽曲では、あまり低音を感じられませんでした。
ドラムの中音域の音が、ボーカルに被ってくる印象です。
女性ボーカルの質感も、もう少し抜けがほしいと感じました。
EDM系の楽曲では、生楽器の音の深みを感じにくかったです。
サブベースも体に響いてくるような重さではありません。
男性ボーカルの深みも物足りなく感じました。
クラシック系の楽曲では、音量の変化にはしっかり対応できており、ダイナミックレンジが広いと感じました。
ヴァイオリンの質感は温かみのあるウォームな感じで、リアルな音に感じられます。
しかし、音が止まるべきときに止まりきらず、間延びしているようにも感じました。
まとめると、Soundgear Clipsの音質は、ボーカルなどの中音域にフォーカスされている印象です。
温かみのあるサウンドですが、低音のボワつきや高音の伸びのなさが気になりました。
解像度や繊細さを求める音楽よりは、ボーカル中心のポップスなどを気軽に楽しむのに向いているかもしれません。
音もれ
ふつうに音楽が楽しめる程度の音量で50cmほど離れても、なんの曲が流れているかわかる程度には音もれします。
イヤーカフイヤホンなので仕方ない部分ではありますが、静かな環境で使うときは音量に配慮が必要です。
接続性
2台同時接続できるマルチポイントに対応しています。
切り替えの操作をすることなく2台のデバイスで音声の再生を切り替えられるので便利です。
しかし、LDACなどの高音質コーデックには対応していません。
とはいえ、LDACとマルチポイントは併用できないものが多く、イヤーカフイヤホンはどうしても音質では劣るところがあるので、利便性が高いほうが良いとは思います。
スーパーマーケットの人混みで使いましたが、特に音が途切れることはありませんでした。
イヤホンの片耳を収納すると、片耳だけで左右両方のチャンネルの音が聴こえます。
操作性

細長い部分の外側がタッチセンサーになっています。
タッチ時にフィードバック音があるので、正しく操作できているかわかりやすいです。
装着検知センサーはついていません。
マイク音質
実際に収録した音声はYouTube動画をご覧ください。
静かな環境では、声の先頭が途切れてしまうことがありました。
60dB前後のレストランの音を流した環境では、周りの音はかなりカットできています。
ただ、自分の声が少し割れているように感じました。
バッテリー
バッテリー容量の記載はありませんでした。
イヤホン単体で最大8時間、充電ケース併用で最大32時間使用できるとのことです。
充電ケースはワイヤレス充電には対応していません。
1万円台後半という価格なので、ワイヤレス充電には対応しておいてほしかったです。
アプリ

「JBL Headphones」アプリでイヤホンをカスタマイズできます。
左右のイヤホンと充電ケースのバッテリーの残りパーセントが確認できます。
また、オーディオモードと低遅延のビデオモードを切り替えられます。

150msほどの遅延が、ビデオモードにすることで50msほどになりました。
さらに、タッチ操作をカスタマイズできます。


ただ、音量コントロールと再生コントロールのプリセットを変更するだけで、自由度は低いです。


そして、音声プロンプトの言語切り替えなどが可能です。
操作時のフィードバック音が大きく感じたので、音量をカスタマイズできるとうれしいです。


そのほかにも、イコライザーの調整、左右のサウンドバランス調整、最大音量リミッター、通話設定といった機能も備わっています。


イコライザーは6つのプリセットのほかに、10個の音域を-6から+6の13段階で調整できます。
防塵・防水性能
IP54の防塵・防水性能に対応しています。
防塵性能があるというのはあまりなく、外でもより安心して使えます。
カラーと価格
カラーは今回レビューしたブラックのほかに、コッパー、パープル、ホワイトがあります。
Amazonでは17,000円で販売されています。
まとめ
今回は、JBL Soundgear Clipsをレビューしました。
良い点
- ガジェット感のある近未来的なデザイン
- 前後がわかりやすい形状
- 軽くて快適な装着感
- 安定した接続性
- マルチポイントに対応
- 操作時のフィードバック音あり
- IP54の防塵・防水性能
気になる点
- 開けにくい充電ケース
- 左右区別あり
- 音もれ
- 高音質コーデックに非対応
- 装着検知センサーなし
- ワイヤレス充電非対応
- 限定的な操作カスタマイズ
良い点・気になる点をまとめると上のような感じです。
1万円台後半という価格の割には、装着検知センサーがなかったり、ワイヤレス充電に対応していなかったりと、物足りないと感じます。
一方、デザインは良く、装着感も軽いので、普段使いしやすい機能もそろっています。
大手メーカー製のイヤーカフイヤホンとしては安いほうだとは思うので、有名なメーカーのものを安く手に入れたいという方には選択肢になると思います。
