こんにちは、isukoです。
先日、JBL Soundgear ClipsとSOUNDPEATS Clip1をそれぞれレビューしました。
どちらも人気のイヤーカフイヤホンですが、デザインや音質、機能性にそれぞれ違いがあります。
今回は、JBL Soundgear Clips(以下、Soundgear Clips)とSOUNDPEATS Clip1(以下、Clip1)を徹底比較します。




JBL Soundgear Clips vs SOUNDPEATS Clip1 比較
デザイン

ガジェット感の強いデザインが好みならSoundgear Clips、シンプルで落ち着いたデザインが好みならClip1が良いのではないでしょうか。


Soundgear Clipsは、充電ケース、イヤホン本体ともに中が見えるデザインです。
メカニカルな見た目が好きな方にはたまらないデザインだと感じます。

一方、Clip1はラメの入ったような充電ケースに、マットな質感のイヤホン本体が収まっています。

イヤホンの一部に光沢のあるパーツが使われており、高級感も感じさせます。
ただし、マットな部分は少し安っぽさを感じてしまいました。




重さは、Soundgear Clipsがイヤホン単体で6.4g、充電ケース込みで53.1g、Clip1がイヤホン単体で5.4g、充電ケース込みで55.4gです。
装着感
どちらも軽量で、着けていることを忘れるほどの軽い装着感です。
どちらもはさむ力は適度で、長時間着けていても痛みを感じることはありませんでした。
しかし、どちらも接続部分が耳から飛び出しており、接続部分以外で耳を挟んで固定するような印象です。
装着時の見た目


どちらも耳からの飛び出しはありますが、Soundgear Clipsのほうが光沢感が強く、やや目立つ印象です。
Clip1はマットな質感が中心なので、耳元で主張しすぎることはありません。
しかし、光沢のあるパーツがアクセントになっており、アクセサリーのような印象も与えます。
音質
リファレンス環境は以下の記事をご覧ください。

音質は、解像度が高く繊細な表現が得意なClip1のほうが、一枚上手だと感じました。
Soundgear Clipsはイコライザーを設定せず、Clip1はLDAC接続で、適応型EQを有効にして音質をチェックしました。
Soundgear Clipsは、低音が少しぼやけて聴こえ、全体の解像度も物足りなく感じます。
ボーカルは聴きやすいのですが、伸びやかさには欠ける印象です。
一方Clip1はイヤーカフイヤホンとは思えないほどの高音質を体験できます。

以前はうまく機能していなかった適応型EQが正しく適用できるようになったことで、自分の耳に最適化されたクリアで繊細なサウンドを手軽に楽しめるようになりました。
深い低音は物足りないものの、低音から高音までバランス良く鳴らし、特にJ-POPやポップスなど、ボーカルやシンセサイザーが中心の曲と相性が良いと感じます。
音もれ
イヤーカフイヤホンであるため、どちらのモデルもある程度の音もれは避けられません。
静かな場所で利用する際は、周囲への配慮として音量を少し下げるのが良いと思います。
接続性
どちらも2台のデバイスに同時接続できるマルチポイントに対応しており、非常に便利です。
大きな違いは、Clip1が高音質コーデックのLDACに対応している点です。
ただし、LDACを有効にするとマルチポイントは利用できなくなるため、音質を優先するか、利便性を優先するかを選ぶ必要があります。
また、Soundgear Clipsはイヤホンの左右が決まっていますが、Clip1は左右の区別がなく、装着した際に自動で割り当てられるため、より気軽に使えます。
操作性

操作はどちらもタッチ操作です。
誤操作が増えてしまうので、物理ボタンを搭載してほしいところです。
Soundgear Clipsはタッチ操作時にフィードバック音があるため、操作が確実に行えたことを確認しやすいです。
しかし、細長い部分の外側の一部のみがタッチセンサーになっており、操作を失敗することもありました。
一方Clip1は、フィードバック音はないものの、イヤホンのどこでもタップすることで操作できます。
また、Clip1は装着検出センサーを搭載しているのも良い点です。
イヤホンを耳から外すと自動で音楽が一時停止し、装着すると再生するように設定できるため、非常にスムーズです。
マイク音質
実際に収録した音声はYouTube動画をご覧ください。
マイク性能は、一長一短といったところです。
Soundgear Clipsは周りの騒音を強力にカットしてくれますが、その影響で自分の声が少し割れたり、途切れたりすることがありました。
Clip1は声がクリアに聴こえるものの、全体的に音量が小さいのが気になりました。
バッテリー
バッテリー性能はClip1のほうが優れています。
Soundgear Clipsはバッテリー容量が公表されていません。
Clip1はイヤホン単体が45mAh、充電ケースが450mAhのバッテリーを搭載しています。
イヤホン単体では、どちらも最大8時間使用できるとしています。
一方充電ケース併用では、Soundgear Clipsは最大32時間、Clip1は最大40時間再生できるとしています。
Soundgear Clipsも十分な長さですが、より長時間の使用を想定するならClip1が安心です。
アプリ
アプリの機能性とカスタマイズ性では、Clip1が優れています。


Soundgear Clipsの「JBL Headphones」アプリは、イコライザーの調整はできますが、操作はプリセットを選択するだけでカスタマイズ性が低く、やや物足りなさを感じました。

一方Clip1の「PeatsAudio」アプリでは、タッチ操作を自由に割り当てられます。

また、自分の耳に合わせて音質を最適化してくれる「適応型EQ」は非常に便利で、音質も良好です。
防塵・防水性能
防塵・防水性能ではSoundgear Clipsが優れています。
Soundgear ClipsはIP54の防塵・防水性能があります。
一方Clip1はIPX5の防水性能のみです。
Soundgear Clipsは防塵性能も備えているため、砂やホコリが気になる屋外でも安心して使用できます。
カラーと価格
Soundgear Clipsはブラック、コッパー、パープル、ホワイトという4色の豊富なカラーバリエーションから選べるのが魅力ですが、価格は約17,000円とやや高めです。
一方、Clip1はブラックの1色のみですが、1万円以下とコストパフォーマンスに優れています。
まとめ
今回は、JBL Soundgear ClipsとSOUNDPEATS Clip1を徹底比較しました。
どちらも完成度の高いイヤーカフイヤホンですが、それぞれに異なる強みがあります。
JBL Soundgear Clipsがおすすめなのは、デザインやブランド、豊富なカラーバリエーションに魅力を感じる方です。
中の基板が見える個性的なデザインや、JBLというブランドの安心感、そして防塵性能を備えている点は、Clip1にはない魅力です。
一方SOUNDPEATS Clip1がおすすめなのは、コストパフォーマンスを重視しつつ、音質や機能性にも妥協したくないという方です。
1万円以下という価格ながら、LDAC対応、高機能なアプリ、装着検知センサーなど、高価格モデルに匹敵する機能を備えています。
私としてはイヤーカフイヤホンといえども音質は重視したいので、SOUNDPEATS Clip1を選びます。
とはいえ、どちらが合っているかというのはそれぞれの方によって変わってくると思います。
どちらも個別でレビューしているので参考にし、あなたに最適な1台を選んでください。



